a要素とは
<a>
要素は、anchorの略で関連する情報へハイパーリンクを定義する要素です。アンカーとは船の錨のことで、繋がっている関連情報に移動する要素になります。なお、<a>
要素に挟まれた文字列のことをアンカーテキストと呼びます。
- 意味・役割
- ハイパーリンクを表す要素
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- 全てのバージョン
- コンテンツ・カテゴリ
- (HTML5より前:インライン要素)
- コンテンツ・モデル(梱包できる要素)
-
トランスペアレント。
ただし、子孫にインタラクティブコンテンツの要素があってはならない。
(HTML5より前:インライン要素) - この要素を配置できる親要素
- フレージング・コンテンツが配置できる要素
a要素で使える属性
どの要素にでも使えるグローバル属性と以下の属性が使えます。
href属性
hypertext referenceの略でハイパーリンクのリンク先を指定する属性です。一般的に「エイチレフ属性」と呼ばれています。HTML5より前は<a>
要素に必ず付けなければならない必須の属性でしたが、HTML5からは必須ではなくなりました。属性値には、別ファイルにリンクをリンク先を指定します。
- 属性値
-
- 別ファイルへのリンク: リンク先のファイルパス
- ページ内のid属性の場所にリンク: 「#」の後にリンク先のid名
- 電子メールリンク: 「
mailto:
」の後にメールアドレス - 電話番号リンク: 「
tel:
」の後に電話番号
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- 全てのバージョン
target属性
リンク先を表示する場所指定する属性。属性値にはウインドウまたはタブの名前を指定するか、アンダースコアから始まる特別なキーワードが指定できます。
- 属性値
- ウインドウまたはタブの名前または、以下のアンダースコアから始まる特別なキーワード
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- HTML4.01 (Transition/Frameset)、XHTML1.0 (Transition/Frameset)、 HTML5 〜
download属性 HTML5で追加
ユーザーがクリックした際に、href
属性で指定したファイルをダウンロードするように指定する属性です。属性値にはダウンロードする際のファイル名を指定します。属性値を省略した場合は元々のファイル名でダウンロードされます。
- 属性値
- ファイル名
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- HTML5 〜
rel属性
リンク先との現在ページから見た関係性を指定する属性です。属性値は係性を表すリンクタイプのキーワードで指定します。
- 属性値
-
リンクタイプのキーワード。
【主なリンクタイプのキーワード】
"alternate"
: 代替えページ"author"
: 作者ページ"next"
: 次のページ"nofollow"
: 推奨していないページ"prev"
: 前のページ
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- すべてのバージョン
rev属性 HTML5.1で再導入
現在ページとのリンク先から見た関係性を指定する属性です。属性値は関係性を表すリンクタイプのキーワードで指定します。
- 属性値
-
リンクタイプのキーワード。
【主なリンクタイプのキーワード】
"alternate"
: 代替えページ"author"
: 作者ページ"next"
: 次のページ"nofollow"
: 推奨していないページ"prev"
: 前のページ
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- HTML4.01、XHTML1.0、XHTML1.1、HTML5.1
hreflang属性
リンク先の言語を指定する属性です。属性値は言語コードで指定します。
- 属性値
-
言語コード。
【主な言語コード】
"ja"
: 日本語"en"
: 英語
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- すべてのバージョン
type属性
リンク先のMIMEタイプを指定する属性です。
- 属性値
- MIMEタイプ
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- すべてのバージョン
name属性 廃止
ページ内リンクのリンク先名を指定する属性です。XHTML1.0以降は非推奨になり、XHTML1.1で廃止されました。代わりとして、グローバル属性のid
属性で指定するようにしましょう。
- 属性値
- 任意の文字列(半角英数字)
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- HTML4.01、XHTML1.0 (Transition/Frameset)
charset属性 廃止
リンク先の文字コードを指定する属性です。HTML5で廃止されました。
- 属性値
-
文字コード
【主な日本語環境での文字コード】
"UTF-8"
: 「UTF-8」で保存されたHTMLファイル"Shift_JIS"
: 「シフトJIS」で保存されたHTMLファイル"EUC-JP"
: 「EUC」で保存されたHTMLファイル
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- HTML4.01、XHTML1.0、XHTML1.1
shape属性 廃止
リンクをクリックできる有効範囲の形状を指定する属性です。属性値には、形状を表すキーワードを指定し、有効範囲の座標位置は、coords
属性を使って定義します。なお、この属性はHTML5で廃止されました。代わりに<area>
要素を使用します。
- 属性値
-
"defalut"
: 領域全体"rect"
: 四角"circle"
: 円"poly"
: 多角形
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- HTML4.01、XHTML1.0、XHTML1.1
coords属性 廃止
shape
属性で指定した形状の有効範囲の座標を指定する属性です。属性値にはshape
属性で指定した形状に合わせて、領域の座標を「,(半角カンマ)」区切りで指定します。なおこの属性はHTML5で廃止されました。代わりに<area>
要素を使用します。
- 属性値
- 利用できるバージョン(HTML4.01以降)
- HTML4.01、XHTML1.0、XHTML1.1
a要素のサンプル
基本的なa要素の例
リンク先を新しいウインドウで表示する例
電子メールリンクの例
a要素の注意点
<a>
要素のコンテンツ・モデルは、トランスペアレントです。従って、親要素のコンテンツ・モデルがフロー・コンテンツの場合は、<a>
要素の子要素にフロー・コンテンツを配置することが可能です。ただし、HTML5より前のバージョンでは、インライン要素しか配置できませんので、HTML5より前のバージョンで記述する際は注意が必要です。
仕様
- HTML5.1
- 4.5.1. The a element
- HTML5
- 4.5.1 The a element
- HTML4.01
- 12.2 The A element
関連する要素
<p>
要素